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毛球症ってなに?

猫が、何回も何回も吐くからあわてて動物病院へ連れていったら獣医さんに「多分毛  玉でしょうから、これのませといて」と言わて、ドロドロした液体のお薬を出されてあっ さり診察が終わってしまい、拍子抜けした経験をお持ちの方もおられると思います。今 回は、この毛玉についてお話しします。毛玉と言ってもブラッシングをさぼって出来る やつではないですよ。消化管の中に毛がたまってしまうお話です。


『毛球症ってどんな病気』

猫は、暇さえあれは毛繕い(グルーミング)をしています。 あのヤスリみたいにざらざらした舌で舐めるわけですから櫛でとかしたように綺麗にな ります。が同時に舌に引っかかった抜け毛は飲み込んでしまっています。大量に抜けた 場合には、その場で口から出していますが、普通は飲み込んでいます。飲み込まれた毛 は消化出来ませんからいつまでも胃の中に留まっています。(通常胃は、一定状時間以 上同じものが入っていると嘔吐させるか、無理にでも腸へ送り出そうとしますが、何故 か毛にだけはこの反応が起きるのは時間がかかります。)グルーミングは毎日やってま すから、胃の中の毛はたまる一方です。たまりすぎると胃もさすがにまずいと思うのか  吐き出させようとします。吐くのがうまい猫は、何事もなく一回で吐き出していますが、 下手な猫は、何回も何回も吐こうとして頑張って2〜3日後にやっと吐き出します。

そ のうまくいかないときに食べたものを吐いたりしますので病気かと思ってしまいますが、 病気ではありません。猫の生理的な正常な反応です。中にはうまく小腸に流して嘔吐し ない猫もいます。これも正常です。必ず毛玉を吐かなくてはいけないわけではありませ ん。                                       

さてここまでのお話は、正常な毛玉のことで病気ではありません。この毛玉をうまく 吐けないでいるうちに大きくなってしまい、物理的に吐けなくなってしまったり、腸に 流した毛が便と便をつなげてしまい排便出来なくなることがあります。こうなると立派 な病気です。ただこのようなものには一つ一つ「胃内異物」「異物性通過障害」等の病 名で呼ばれ毛球症とは言いません。毛球症はあくまで俗称で正式病名ではありません。 自分の毛が「異物」とは変じゃないかって?消化管の中の食べ物以外のものは全て異物 です。病名的にはおもちゃのボールを飲み込んで食滞を起こしているのと同じ事ですか ら。


『どうやって予防するの』

まず、なるべく毛を飲み込まないようにすることです。グルー ミンクするなと言っても猫がやめるわけがないので、ブラッシングをこまめにしてやっ てなるべく抜け毛がないようにしてやって下さい。それと極力ストレスを与えないこと です。猫は、ストレスの対処としてグルーミングを行います。ですからストレスがない 環境で生活していると必要以上にグルーミングしないはずです。            

もう一つは、飲み込んでしまった毛を流れやすくして、胃の中で大きくさせないこと です。これには俗に「毛玉流し」と言われているものを使います。チューブに入ったこ げ茶色のドロドロしたものです。これは、猫が吸収できない油が主成分のもので、要す るに潤滑油みたいなものです。これで少量ずつ毛を腸に流してしまいます。ただこれは 大量に飲ませると下剤になりますから注意して下さい。                

一般に「猫草」と言われている、イネ科の植物の燕麦も効果があるかもしれません。 葉っぱをかじることで苦みを感じて嘔吐を誘発するとか、イネ科の葉の強い繊維質で毛を一緒に流してしまうとか言われていますがはっきりしたことはわかりません。   

『毛玉がらみの病気の見分け方』毛玉を吐くのは正常でも、吐けないのは病気です。た だ何回も吐いて最後に毛玉吐いても正常です。じゃ何回吐いても出てこなかったら病気 なの?これは、難しい判断です。毛玉が原因で嘔吐しているときは、吐いた後でもすぐ 食事しますし、何もなかったように普通の生活をしています。嘔吐以外の症状たとえば 元気がないとか、食欲がないとかが有る場合にはすぐ動物病院へ行って下さい。毛玉が 原因の嘔吐ではないかもしれません。嘔吐以外何も症状がなく元気にしているのなら、 しばらく様子を見ても大丈夫でしょう。ただし1週間も様子を見るのは長すぎます。長 くても2〜3日です。あまり様子を見すぎて毛玉が大きくなって手術しなくてはいけな くなったりしても大変ですから                          
便が出ない場合には、すぐに動物病院に行って下さい。胃の中の毛玉と違って全身へ の影響がすぐに出てきますから処置は早い方がいいです。               
これ以外にも、十二指腸で毛玉が通過障害を起こして急性十二指腸炎を起こしたりす ることもあります。たかが毛玉、されど毛玉です。日頃からのケアーをしっかりしてあ げて下さい。お宅の猫の嘔吐の習慣をしっかり観察しておいて下さい。ちょっとでもいつもと違ったら動物病院で診察を受けて下さい。


 
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